Wicked World

偏り著しい本と映画と、音楽についてのこと

フランケンシュタイン クロニクル

いつものようにNetfilixで何かないかなーと探していたら、気になるタイトルが。

 

フランケンシュタイン クロニクル』

 

おおまじか...面白そう...

しかも主演はショーン・ビーン

『007/ゴールデンアイ』で初めてその存在を知って以来、色んな作品で見かけるようになって個人的にめちゃめちゃ好きな俳優です。

ショーン・ビーン先輩の役どころは、退役軍人で今は水上警察官の職に就いているマーロット。主演だ...!今度こそ彼の雄姿を、物語の最初から最後まで見られるんだ...!

あぁ...嬉しい...嬉しい笑 そして見よ...この枯れ具合...一生ついていきます...笑

 

そんなわけで第一話は

おとり捜査の現場付近で、体中を継ぎ接ぎされた子供の水死体が発見される。

マーロットは、内務大臣から直々にこの件の解決を依頼され、調査に乗り出す。

ってな具合です。

 

ちなみに『フランケンシュタイン』は、メアリーシェリーによるゴシック小説。

フランケンシュタイン或いは現代のプロメテウス』が正式名称。初版は1818年。

現在一般的に出回っているのは1831年改訂版だそうです。

ゴシック小説を熱心に読んでいた時期があって、この作品も読みました。

 

この『フランケンシュタイン』と本編がどのように絡んでくるのか今から楽しみです。

(ネタばれあり)レビュー:ANIMAS -アニマ‐(2018)

NetflixでANIMAS(邦題アニマ)を見ました。

楽しかったです。この手のやつ好きなんです。

アニマという言葉の意味は『魂、生命』みたいな意味ですが、すぐ思い浮かんじゃうのは精神医学用語としてのアニマの方。こっちの用語をざっくり説明すると『男性の意識にはでてこない、女性的な側面』って事でしょうか。

 

【内容】

幼い頃から親友だったブラム♂とアレックス♀が、ブラムに彼女が出来たのを機に、不可解な現象や事件に巻き込まれていくという話。

 

【ネタばれ】

実はアレックス♀は、ブラムくんの女性的な面が人格化したもう一人のブラムくんでした。つらい時や恐怖体験が引き金となって、アレックスが主人格になるっぽいです。そう、ブラムくんは多重人格なんです。つらい現実に向き合いたくない時、彼はアレックスに頼りまくっていました。

そんな中、ブラムくんにアンチという名の恋人が出来ました。彼を支えてくれる存在が、内面ではなく外に出来たわけです。

いいですね。

人って誰かのためなら、頑張れたりするんですよ。たまに。

それでブラムくんも決意したんでしょう。もういつまでもアレックスに頼っていられないと。自立した1人の男になろうと。そんなわけでアンチと付き合いだしたころから、アレックスという人格を消そうとします。アレックスが経験する得体のしれない恐怖はここらへんが原因だったわけです。その後いろいろと事件が起こったりするんですが、最終的にはアレックスが納得してブラムの前から消える事でお話は終わります。

 

【みどころ】

タイトルから何となく話がどんな風になるのか予測はできるのですが、それが中盤以降、さまざまな仕掛けやちりばめられたヒントで確信になっていく感じです。

なかでも面白かったのは、二人が住んでいるアパートの構造と映像表現。

アパートは三階建てなんですが、これが意識、無意識、潜在意識という3層とリンクしているんですね~。この仕組みを製作の人たちがとても親切に教えてくれます。意識に関する3層の図がアパートにオーバーラップされていくという映像的な表現で教えてくれます。そして、『階段を上る』とか『エレベーターで上に行く』とか『アレックスが上方向に行く』動作は、ブラムくんの無意識から意識までを辿ってアレックスと言う人格が表出する過程を描いています。逆に下降する動作は無意識、潜在意識まで押し込められるという意味。

その点を考慮すると、ラストにアレックスが高い建物(アパートだったかは忘れました…)から飛び降りようとしたけど、あれは解決になったんでしょうかね。意識から潜在意識にまで降りて行っただけとも解釈できます。つまり完全にはアレックスという人格は消えていない。いずれ再び現れる可能性があるかも、みたいな。

 

 

というわけでこの手のスリラー、ホラー系の映画は好きです。

暗くて怖いストーリーを装った主人公成長系。

欲を言えば、もうちょっと二人の関係性に感情移入したかった。。。

そしたらラストも多分少しは泣けました。

 

それでは